たまごとハムのオープンサンド


家中の窓を開けて換気をする。

 

 

 

南から差し込む太陽の光を受けながら、風で揺れる白いレースのカーテン。

 

洗濯機がざぶざぶ音を立てているのが耳に心地いい。

 

 

 

ゆっくり起きて、洗濯を始めたから、洗濯物が干せるのはお昼頃になりそうだけれども、空は秋晴れで今洗っている洗濯物もすぐに乾きそうだ。

 

 

 

よし。

 

と、文子は立ち上がる。

 

 

 

やかんに水を入れ、火にかける。

 

食パンを一枚取り出し、トーストしている間に、卵をひとつときほぐし。軽くハーブソルトを落としてよく混ぜる。

 

マグカップにお気に入りのドリップコーヒーをセットする。

 

トーストが焼けたので、そこにバターを薄く塗り、マスタードをたっぷり塗る。

 

そしてマヨネーズでジグザグの線を引き、その上にハムを乗せる。

 

トーストが焼けると同時に火にかけたフライパンにちょうど熱が通ってきたので、油を薄く引き、溶きほぐした卵を一気に落とす。スクランブルエッグを作る要領で、ヘラで混ぜながら卵に火を通す。

 

卵一個分なんてすぐに固まる。文子好みの半生状態のスクランブルエッグができあがったら、それをハムが乗ったトーストの上にするするするとフライパンから滑らせるように乗せる。

 

最後にまたマヨネーズをちょっと載せたら。オープンサンドの出来上がり。

 

 

 

ちょうどやかんのお湯も沸騰したので、コーヒーをドリップする。

 

お手軽なドリップバッグだが、文子の舌に合ういまいちばんお気に入りのドリップコーヒーだ。

 

 

 

コーヒーとオープンサンドを食卓テーブルには運んで。

 

ゆっくり起きた日曜の朝昼兼用ご飯を食べる。

 

 

 

視線をやると、わんこがちょうど太陽の光が当たる場所にお気に入りのタオルを運んでごろごろ転がっている。

 

背中を床にこすりつけるようにして、はむはむとタオルを甘噛みする姿を眺めながら食すオープンサンドのおいしいこと。